思春期～ムンク「思春期」より～

『名画の詩集』

思春期

～ムンク「思春期」より～

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Puberty 1894　Edvard Munch

今のあなたに必要なのは
一本の爪やすり
ただ　それだけ

何を守ろうとしているの？
両手で貧弱な体を庇って

怖いの？
イライラした目の奥に
怖気づいたウサギが透けている

大人は汚いとか
誰も分かってくれないとか
みんな間違っているとか

思春期のテンプレートを
デコってるだけの主張

安全な部屋のベッドに　ただ座って
ぐつぐつ　ご機嫌ななめ

誰彼かまわず
ガリガリと爪を立てては
疎まれている

急いで！

体は勝手に
子どもの殻を突き破って
大人になる

置いてけぼりの心が
怒りながら
隣りで　うろうろ迷っているけど

疾風怒濤(しっぷうどとう)の青い悩みなんて
外の世界に放り出された途端に
本物の嵐に吹き飛ばされてしまうから

ねえ、自分だって綺麗なわけじゃない
誰だって人のことなんか分からない
正しさを振りかざすだけじゃ
暮らして行けない

弱い自分と
今は変えられない世界
全て認めよう

それでも譲れない正義と
誰にも壊されない矜持(きょうじ)を育てるのが
今のうちにできる　唯一の防御

そして
絶対に許せない相手にだけ
一発お見舞いするために

さあ　爪を研げ

思春期について、今までで一番印象に残っている友人の言葉。

「息子が思春期で、私は更年期よ。思春期VS.更年期！　もう大変」💦

勝つのはどっちだ？！
同じような状況の方、いらっしゃいましたら、御武運をお祈り申し上げます。

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随時、更新していきます。お楽しみに！

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思春期(ししゅんき)
～ムンク「思春期(ししゅんき)」より～

今(いま)のあなたに必要(ひつよう)なのは
一本(いっぽん)の爪(つめ)やすり
ただ　それだけ

何(なに)を守(まも)ろうとしているの？
両手(りょうて)で貧弱(ひんじゃく)な体(からだ)を庇(かば)って

怖(こわ)いの？
イライラした目(め)の奥(おく)に
怖気(おじけ)づいたウサギが透(す)けている

大人(おとな)は汚(きたな)いとか
誰(だれ)も分(わ)かってくれないとか
みんな間違(まちが)っているとか

思春期(ししゅんき)のテンプレートを
デコってるだけの主張(しゅちょう)

安全(あんぜん)な部屋(へや)のベッドに　ただ座(すわ)って
ぐつぐつ　ご機嫌(きげん)ななめ

誰彼(だれかれ)かまわず
ガリガリと爪(つめ)を立(た)てては
疎(うと)まれている

急(いそ)いで！

体(からだ)は勝手(かって)に
子(こ)どもの殻(から)を突(つ)き破(やぶ)って
大人(おとな)になる

置(お)いてけぼりの心(こころ)が
怒(おこ)りながら
隣(とな)りで　うろうろ迷(まよ)っているけど

疾風怒濤(しっぷうどとう)の青(あお)い悩(なや)みなんて
外(そと)の世界(せかい)に放(ほう)り出(だ)された途端(とたん)に
本物(ほんもの)の嵐(あらし)に吹(ふ)き飛(と)ばされてしまうから

ねえ、自分(じぶん)だって綺麗(きれい)なわけじゃない
誰(だれ)だって人(ひと)のことなんか分(わ)からない
正(ただ)しさを振(ふ)りかざすだけじゃ
暮(く)らして行(い)けない

弱(よわ)い自分(じぶん)と
今(いま)は変(か)えられない世界(せかい)
全(すべ)て認(みと)めよう

それでも譲(ゆず)れない正義(せいぎ)と
誰(だれ)にも壊(こわ)されない矜持(きょうじ)を育(そだ)てるのが
今(いま)のうちにできる　唯一(ゆいいつ)の防御(ぼうぎょ)

そして
絶対(ぜったい)に許(ゆる)せない相手(あいて)にだけ
一発(いっぱつ)お見舞(みま)いするために

さあ　爪(つめ)を研(と)げ

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